小児腎移植後は成人期早期もがんリスク監視を
2017年11月17日 06:10
近年、免疫抑制療法や周術期管理の進歩により腎移植後の生着率および生存率は向上しているが、一方で悪性腫瘍が小児腎移植後の死亡原因の11.3%を占めることが明らかになってきた。成人では腎移植患者は一般人よりも高率に悪性腫瘍を発症することが報告されているが、小児においては腎移植後悪性腫瘍の報告は限られており、特にわが国を含めたアジア人においては不明な点が多い。東京女子医科大学腎臓小児科の薮内智朗氏らは、小児腎移植後の長期経過観察データを後ろ向きに検討。小児腎移植後は成人期早期においてもがんリスクを監視する必要があることが見いだされたと、米国腎臓学会・腎臓週間(ASN Kidney Week 2017、10月31日〜11月5日、ニューオーリンズ)で報告した。