印刷業従事者の胆管がんに高頻度な変異
職業性胆管がん患者4例で全エクソン解析
2017年12月06日 06:00
2012年、大阪府の印刷事業所従業員が「業務で使用した有機溶剤などの化学物質が原因で胆管がんを発症した」として労災請求を行い、大きな社会問題となった。胆管がんの発症は同従業員16人で認められ、いずれも校正印刷業務で洗浄剤として使用していた1,2-ジクロロプロパン(DCP)およびジクロロメタンなどの有機溶剤に高濃度、長期間曝露していたことが明らかになっている。国立がん研究センター先端医療開発センターゲノムTR分野の三牧幸代氏は、職業性胆管がん患者4例の全エクソン解析を行った結果、高頻度な体細胞変異が認められたことなどを第76回日本癌学会(9月28~30日)で報告した。