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終末期の高齢者ら、家族要望で救急蘇生中止54件〔読売新聞〕

 2018年02月14日 15:50
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 延命治療を望まない終末期の高齢者らが心肺停止となり、駆け付けた救急隊員がいったん開始した蘇生処置を中止した事例が、全国主要20消防機関で2017年末までの3年間に少なくとも54件あったことが、読売新聞の調査でわかった。蘇生中止に関する国の規定はなく、各地の消防機関で対応が分かれていた。救急現場からは統一的なルールを求める声が上がった。

国の規定なく対応に差

 在宅医療の普及で自宅や施設で最期を迎える人が増え、家族に蘇生中止を求められた救急隊が苦慮するケースが出ている。調査はアンケート方式で、17年11~12月、東京消防庁と政令市・県庁所在市の消防局・消防本部の52機関を対象に実施。全ての機関から回答を得た。

 過去の蘇生中止の有無について、約4割にあたる20機関が「ある」と答えた。いずれも家族や介護施設の職員に蘇生中止を要望され、医師の指示に従って処置を取りやめていた。患者本人が中止の意思を書面に残していたケースもあった。

 一方、25機関は蘇生中止の事例が「ない」と回答。「119番で出動している以上は家族を説得して搬送すべきだ」(九州地方の機関)などとして、救命を続けていた。残る7機関は「把握していない」とした。

 消防法などは、救急隊は死亡が明らかな場合を除いて傷病者の応急処置を行い、病院へ搬送すると定めている。蘇生中止については触れておらず、総務省消防庁は「中止しても法令違反には当たらない」との立場だが、事例のない機関の中には「民事訴訟のリスクがゼロではない」(近畿地方)と懸念する所もあった。

 8割以上にあたる44機関が、蘇生中止に関して「地域によって死のあり方に差異が生じるのは望ましくない」などと統一的なルールの必要性を指摘した。

 蘇生中止を巡っては、学会などの場で議論となってきた経緯がある。日本臨床救急医学会は昨年春、蘇生中止の手順を初めて公表。これを受け、救急隊の具体的な活動をこれに準じるよう指示した機関もある。

 救急医療に詳しい有賀徹・労働者健康安全機構理事長は「救命を前提としてきた救急現場が、社会の変化に対応できなくなっていることの表れ。救急搬送のあり方を見直す時期にきている」と指摘する。

 終末期の患者に対する治療については、厚生労働省が3月の公表を目指し、医師、看護師らに向けた終末期医療指針(2007年策定)の改定作業を進めている。同省は「改定後の指針の方向性に沿った形で、地域で議論を進めてほしい」としている。

【蘇生処置】 心肺停止状態の人に、心臓マッサージや人工呼吸、電気ショックなどを行って救命する行為。救急救命士は医師の指示を受けて、気管挿管や薬剤投与など、より高度な処置ができる。

(2018年2月14日 読売新聞)

ヨミドクター

  

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