MitraClipの2試験、異なる結果が示すのは
2018年10月17日 14:30
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二次性僧帽弁閉鎖不全症(MR)患者に対するMitraClipを用いた経皮的僧帽弁形成術の予後改善効果を検証した2つのランダム化比較試験、MITRA-FRとCOAPTの結果が8、9月に相次いでN Eng J Med(2018年8月27日オンライン版、2018年9月23日オンライン版)に掲載された。COAPT試験ではMitraClipによる患者の入院率や全死亡率の有意な低下が示された一方、MITRA-FR試験ではこれらの改善は見られず、相反する結果となった。アボットバスキュラージャパンが10月11日に東京都で開いた記者説明会で、MitraClipの国内治験(AVJ-514)に参加した国立循環器病研究センター心臓血管内科部門心不全科の天木誠氏はMitraClipの有効性・安全性を説明するとともに、両試験の結果について見解を示した。(関連記事:「僧帽弁逆流症でクリップ術は転帰を改善せず」、「MitraClipで僧帽弁逆流症患者の予後改善」)