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Oncology Tribune

タキサン系抗がん薬による末梢神経障害の機序解明

2021年02月26日 12:04

22名の医師が参考になったと回答 

 京都大学大学院薬剤学講師の今井哲司氏らは2月25日、パクリタキセルやドセタキセルといったタキサン系抗がん薬による化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)の原因となる病理変化を新たに同定したと発表。同研究成果は、Cancer Res2021年2月19日オンライン版)に掲載された。

 タキサン系抗がん薬によるCIPNの発現頻度は高く、重症化により薬剤の減量や投与中止に至ることも少なくないため、治療成績に深刻な影響を及ぼす可能性がある。

 今井氏らは今回、タキサン系抗がん薬によりCIPNを来した乳がん症例およびモデルマウスの検討から、感覚神経軸索を被覆しているシュワン細胞が脱分化してガレクチン-3が血中に分泌されていること、血中に分泌されたガレクチン-3が免疫細胞のマクロファージを感覚神経周囲に誘引して神経炎症反応を惹起することを明らかにした()。

図. ガレクチン-3による末梢神経障害の惹起

27530_fig01.jpg

(京都大学プレスリリースより引用)

 また、ガレクチン-3欠損マウスやガレクチン-3阻害薬を投与されたマウスでは、タキサン系抗がん薬により惹起されるマクロファージの神経への集積や疼痛行動が抑制されることを確認しているという。CIPNの予防・治療の進展が期待される。

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