片頭痛治療で注目されるCGRP関連製剤
抗体医薬投与で半数例の発作が半減、消失例も
2021年06月09日 18:29
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片頭痛の発作時に脳内の中枢神経や末梢神経で増加する痛みの原因となる物質カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)に結合して、活性を阻害するヒト化抗CGRPモノクローナル抗体ガルカネズマブ(商品名エムガルティ)が、今年(2021年)4月26日に発売された。片頭痛の発作抑制薬としては国内初の抗体医薬である。富永病院(大阪市)脳神経内科副部長の菊井祥二氏は、第62回日本神経学会(5月19~22日、ウェブ併催)で、「ガルカネズマブを投与した患者の5割で1カ月の片頭痛発作回数が半分に抑えられ、痛みが消失する著効例(スーパーレスポンダー)が認められた」と述べ、既存薬で有効性が得られない患者の有用な選択肢になると期待を示した。