糖尿病黄斑浮腫および加齢黄斑変性でfaricimabが国内承認申請
眼科領域初のバイスペシフィック抗体
2021年06月14日 12:44
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中外製薬は6月11日、抗血管内皮増殖因子(VEGF)/抗アンジオポエチン-2(Ang-2) バイスペシフィック抗体faricimabについて、糖尿病黄斑浮腫(DME)および中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)を適応として、同月10日に製造販売承認申請を行ったと発表した。
同薬は眼科領域における初のバイスペシフィック抗体。多くの網膜疾患の原因であるAng-2とVEGF-Aが関与する2つの異なる経路を標的としている。Ang-2とVEGF-Aは血管構造の不安定化により、漏出を引き起こす血管を新たに形成し、炎症を起こすことで視力低下を引き起こす原因の1つになっている。同薬はこれら2つの経路を別々に遮断することで血管を安定化させ、網膜疾患を有する患者の視力をより良く、より長く保てる可能性を考慮し設計された。
同承認申請は、DMEを対象としたYOSEMITE試験およびRHINE試験、ならびにnAMDを対象としたTENAYA試験およびLUCERNE試験の成績に基づく(いずれも国際試験)。