卵白由来の加熱変性リゾチームが新型コロナウイルスを不活化
2021年06月22日 15:32
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キユーピーは6月21日、国際医療福祉大学感染症学主任教授の松本哲哉氏および帯広畜産大学との共同研究により、卵白に含まれる蛋白質の1つ、卵白リゾチームを加熱して変性した加熱変性リゾチームが新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を不活化することを確認したと発表した。
キユーピーグループでは、以前に実施した東京海洋大学との共同研究により、加熱変性リゾチームがヒトノロウイルスや新型ヒトノロウイルス(GⅡ.17)、 A 型肝炎ウイルスを不活化するとの知見を報告していた。
今回の研究では、濃度1%の加熱変性リゾチームを用いるとSARS-CoV-2が20秒で99.5%以上不活化されることが判明した。
SARS-CoV-2はアルコールによって不活化されるが、肌荒れやアレルギー反応、宗教上の制約などにより使用できないケースも存在する。加熱変性リゾチームは、そのような場面における環境衛生の改善に活用が期待されるという。