短腸症候群治療薬レベスティブが国内承認
武田薬品、薬価収載されるまでは無償提供のプログラムも
2021年06月24日 12:13
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武田薬品工業は6月23日、組換えヒトGLP-2アナログ製剤であるテデュグルチド(商品名レベスティブ、開発コード:TAK-633)について、短腸症候群を適応として国内における製造販売承認を取得したと発表した。
短腸症候群は、日常生活および社会生活に支障を来す、まれで重篤な病態を有する疾患。腸管不全を伴うため、健康や成長を維持するには静脈栄養が必要となるが、静脈栄養への依存は患者のQOLを低下させ、重篤な合併症につながる恐れがある。
同薬は、天然型GLP-2よりも長く腸管へ作用する組換えヒトGLP-2アナログで、短腸症候群患者に対する腸管吸収機能の改善を促す薬剤としては国内初となる。
今回の承認は、海外で行われた複数の試験、ならびに国内で小児および成人を対象として実施された第Ⅲ相臨床試験(SHP633-302、SHP633-305およびSHP633-306、SHP633-307)などの結果に基づく。
なお同社は、同薬が薬価収載されるまでの間、倫理的観点から同薬を無償で提供する倫理的無償供給プログラムを開始する。同プログラムの対象となる患者は、現時点では標準治療がなく治療選択肢が極めて限られている「成人及び修正月齢4ヵ月以上の小児」の体重10kg以上の患者とされている。