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Oncology Tribune

悪性胸膜中皮腫の特効薬、誕生なるか

2021年07月28日 17:31

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 アスベスト粉塵の曝露が要因の悪性胸膜中皮腫は、既存の治療法では十分な治療効果が得られず発症後の生存期間は約1年と非常に予後が不良ながんである。広島大学大学院細胞分子生物学教授の田原栄俊氏、同大学原爆放射線医科学研究所腫瘍外科教授の岡田守人氏らは、ヒトのマイクロRNAを用いた核酸医薬MIRX002を開発。今年(2021年)9月よりファースト・イン・ヒューマンの第Ⅰ相医師主導治験を行うと発表した。

 アスベストは1960 年代の高度成長期に軽量耐火被覆材などに多く使用され、現在もそのまま使用されている例も少なくない。アスベストの曝露から悪性胸膜中皮腫の発症までの期間は25~50年と非常に長く、ピークとなる2030年頃には年間3,000人以上が発症し、2039年時点の累計死亡者数は10万人を超えるとされる。

 悪性胸膜中皮腫のモデルマウスを用いた検討では、胸腔内へのMIRX002の投与により著明な腫瘍の縮小と生存率の大幅な延長が認められているという。MIRX002はがん幹細胞や抗がん薬耐性がん細胞に対しても抗腫瘍効果を有し、乳がん、膵がん、食道がん、頭頸部がん、卵巣がんなど、さまざまながんに対する抗腫瘍スペクトルを示しており、多様ながんの治療に貢献する可能性があるという。

 なお切除不能な進行・再発悪性胸膜中皮腫に対して、今年5月に、抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法が国内承認されている(関連記事「イピニボ療法、進行悪性胸膜中皮腫で承認取得」)。

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