小児期の性的虐待が自閉症に影響か?
ASD患者の脳機能との関連を検討
2021年08月17日 05:05
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小児期の不適切な養育環境や虐待といった逆境的小児期体験(adverse childhood experience;ACE)は脳に形態的・機能的な影響を与え、その影響は成人期にまで及ぶことが近年の研究で明らかになっている。しかし、ACEなどの後天的因子が、成人期における脳機能にどのように作用するかは解明されていない。奈良県立医科大学精神医学講座の岡﨑康輔氏は、ある事象に反応して脳から一過性に生じる電気活動である事象関連電位(ERP)を測定し、自閉症スペクトラム障害(ASD)を有する成人の脳機能とACEの関連を検討。結果を第43回生物学的精神医学会/第51回日本神経精神薬理学会(7月14~16日、ウェブ併催)で発表した。