覚醒下開頭術の覚醒度の評価に握力が有用
脳腫瘍を対象にした前向き観察研究
2022年01月18日 17:50
23名の医師が参考になったと回答
患者を覚醒状態にし、会話ができる状況で脳機能を確認しながら脳内の病巣を摘出する覚醒下開頭手術。手術による神経症状などの合併症を回避する治療法で、脳腫瘍の摘出手術などで行われる。京都大学大学院精神障害リハビリテーション学研究室教授の稲富宏之氏、同大学脳病態生理学講座脳神経外科学講師の荒川芳輝氏、馬場千夏氏らの研究グループは、覚醒下で神経モニタリングを行う際に握力が覚醒度を評価する有用な指標になりうることを見いだしたと発表した。研究結果の詳細はSci Rep(2022; 12: 216) に掲載された。研究グループは「小型の装置で迅速に結果を把握できるため、意識レベルを繰り返し評価するのに役立つ」と期待を寄せている。