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EUSA Pharma、COVID-19関連急性呼吸窮迫症候群の入院患者でシルツキシマブを検討する第3相臨床試験をFDAが承認と発表

ビジネスワイヤ | 2020.07.06 08:05

 


英ヘメルヘムステッド & 米マサチューセッツ州バーリントン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オンコロジーと希少疾患に傾注する世界的バイオ製薬企業のEUSA Pharmaは本日、COVID-19関連急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の入院患者でシルツキシマブ静脈内投与と標準療法の併用療法の安全性と有効性を評価するランダム化二重盲検プラセボ対照第3相臨床試験のプロトコルを米国食品医薬品局(FDA)が承認したと発表しました。

シルツキシマブは、COVID-19を含む複数の炎症症状で濃度上昇が検出される炎症性サイトカインであるインターロイキン(IL)-6を直接的に中和化するモノクローナル抗体です。シルツキシマブはIL-6と特異的に結合することで、IL-6に誘発された信号伝達を不活性化します。

EUSA Pharmaのリー・モーリー最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「この世界的流行病が始まって以来、COVID-19関連ARDSは、サイトカインの過剰産生(いわゆるサイトカインストーム)がもたらす全身性の過剰炎症の特徴を呈している可能性を浮き彫りにする証拠が相次いで発表されています。そしてIL-6は、サイトカインストームによる重度症状の主要な促進要因として知られています。従って、IL-6を中和する治療手法は、有害な炎症の広がりと、致死的となり得る呼吸不全への進行を制限する上で重要な役割を果たせる可能性があります。当社はFDAが本臨床試験の重要性を認め、迅速な承認を与えたことに感謝します。当社の現在の計画では、これらの重症患者で臨床転帰が改善することを期待し、できるだけ早く試験を開始することにしています。」

現在までのところ、世界中で数件の独立した臨床試験が開始され、重症COVID-19患者の治療薬としてのシルツキシマブの安全性と有効性が検討されています。パパ・ジョヴァンニ23世病院が治験依頼主となり、重篤呼吸器合併症を発症したCOVID-19患者でシルツキシマブと標準療法の併用療法を検討する観察的コホート対照試験SISCO1Siltuximab In Serious COVID-19、重篤COVID-19でのシルツキシマブ研究)の最終結果は、こちら2のプレプリント・サマリーから確認いただけます。ただし今回承認された検証的臨床試験は非常に重要です。その理由は、これらの知見はよく管理されたランダム化試験による検証が必要であり、COVID-19でのシルツキシマブの安全性と有効性に関して公表済みのデータは限られているからです。またシルツキシマブは、COVID-19関連合併症の治療薬としてまだFDAの承認を得ていません。

今回新たに承認された臨床試験について

EUSA PharmaはFDAより、COVID-19関連ARDSの入院患者で、シルツキシマブ静脈内投与と標準療法の併用療法の安全性と有効性を、プラセボおよび標準療法の併用療法と比較して評価するランダム化二重盲検プラセボ対照第3相臨床試験を実施するための承認を取得しました。本多施設試験では、ウイルス性ARDSとIL-6の血清濃度上昇を示す患者約400人の組み入れを目指しています。主要な目的は、標準療法にシルツキシマブを追加した場合の28日目の全死因死亡率を、プラセボおよび標準療法の併用療法と比較することです。副次的な目的には、7カテゴリーの順序尺度による臨床状態改善までの期間、28日間で人工呼吸器を装着しなかった日数、臓器不全が発生しなかった日数、集中治療室滞在期間、入院期間、肺機能、X線画像における改善が含まれます。

シルヴァント(SYLVANT®)▼(シルツキシマブ)について

シルヴァントはIL-6を標的とするモノクローナル抗体で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陰性・ヒトヘルペスウイルス8(HHV-8)陰性の多中心性キャッスルマン病(MCD)患者(特発性MCD(iMCD)としても知られる)の治療用として、FDAと欧州医薬品庁(EMA)、さらにはその他数多くの法域の規制当局から承認されています。EUSA Pharmaは世界規模でシルヴァントの独占的権利を有しています。EUSA Pharmaはベイジーンに大中華圏でのシルヴァントの独占的な開発・商業化権を付与しています。

シルヴァントはCOVID-19治療薬として承認されていません。

シルヴァントの適応症と使用法:追加情報については完全な処方情報をご参照ください

シルヴァントは、HIV陰性・HHV-8陰性のMCD患者の治療が適応となります。

使用制限:シルヴァントは非臨床研究にてウイルス産生IL-6に結合しなかったため、HIV陽性・HHV-8陽性のMCD患者で研究されていません。

禁忌:シルツキシマブないしシルヴァントの何らかの賦形剤に対する重度の過敏反応がある患者。

投与量と投薬

治療が不成功に終わるまで3週毎にシルヴァント11 mg/kgを静注で1時間かけて投与すること。

シルヴァントの各投与に先立ち、最初の12カ月間とその後の3投与サイクル毎に血液臨床検査を行うこと。処方情報で説明されている治療基準が達成されない場合、シルヴァント治療の延期を考慮すること。減量してはなりません。

感染症から回復するまで、重度感染症に罹患した患者にシルヴァントを投与しないこと。

重度の注入関連反応、アナフィラキシー、重度のアレルギー反応、サイトカイン放出症候群のある患者ではシルヴァントの投与を中止すること。治療を再開してはなりません。

EUSA Pharmaについて

2015年3月設立のEUSA Pharmaは、オンコロジーと希少疾患に傾注する世界クラスのバイオ製薬企業です。当社は米国と欧州に広範な商業活動拠点を有し、世界中のその他の一部市場で直接的なプレゼンスを確立しています。EUSA Pharmaをけん引するのは製薬企業を設立して成功させた実績を持つ経験豊かな経営陣であり、当社は一流のライフサイエンス投資企業EWヘルスケア・パートナーズから調達した相当の資金で支えられています。詳細情報についてはwww.eusapharma.comをご覧ください。

References

1 An Observational Study of the Use of Siltuximab (SYLVANT) in Patients Diagnosed With COVID-19 Infection Who Have Developed Serious Respiratory Complications (SISCO) [NCT04322188]: https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04322188 (重篤呼吸器合併症を発症したCOVID-19感染患者におけるシルツキシマブ(シルヴァント)の使用に関する観察的試験)

2 IL-6 Signalling Pathway Inactivation With Siltuximab in Patients With COVID-19 Respiratory Failure: an Observational Cohort Study. Gritti et al; medRxiv 2020.04.01.20048561; doi: https://doi.org/10.1101/2020.04.01.20048561

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。


Contacts

Lee Morley
Chief Executive
EUSA Pharma
Email: covid.press@eusapharma.com

Barney Mayles
Associate Director
OPEN Health
Email: barneymayles@openhealthgroup.com
Mobile: +44 (0)7936 768568

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