術前術後ペムブロリズマブ、高リスクTNBCで良好なEFSを達成

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 米・MSDは7月26日までに、高リスクの早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を対象に、抗PD-1抗体ペムブロリズマブを用いた術前・術後補助療法を評価する第Ⅲ相試験KEYNOTE-522の4度目の中間解析において、無イベント生存期間(EFS)の良好な成績が示されたと発表した。

 同試験では、高リスクの早期TNBCを対象に、ペムブロリズマブと化学療法を併用する術前補助療法+ペムブロリズマブ単独の術後補助療法(ペムブロリズマブレジメン)を行う群と、化学療法による術前補助療法+プラセボによる術後補助療法(化学療法+プラセボレジメン)を行う群を比較。主要評価項目は病理学的完全奏効(pCR)およびEFSで、pCRについては初の中間解析で達成されたことが既に発表されている。

 今回発表された追跡期間中央値39カ月の結果では、ペムブロリズマブレジメンではEFSイベントのリスクが化学療法+プラセボレジメンと比較して37%低減した〔ハザード比(HR)0.63、95%CI 0.48~0.82、P=0.00031)。

 ただし全死亡リスクは、化学療法+プラセボレジメンと比較してペムブロリズマブレジメンで有意な低下は認められなかった(HR 0.72、95%CI 0.51~1.02、P=0.03214)。同試験は、引き続きフォローアップするとしている。また、安全性プロファイルは各レジメンのこれまでのプロファイルと一貫しており、新たな安全性の懸念は認められなかった。

 同試験は、高リスクTNBCに対する術前・術後補助療法で、抗PD-1/L1抗体が統計学的に有意なEFSを示した初めての試験となるという。

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