トップ誌に学ぶ性感染症の診断と治療 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする JAMA(2022 Jan 11; 327: 161-172)の総説が「性感染症の診断と治療」でした。著者はジョンズホプキンス大学の医師たちです。小生この総説で2つの性感染症を初めて知りました。 1981年初報告されたMycoplasma genitaliumと、2004年オランダでアウトブレイクを起こしたクラミジアによる鼠径リンパ肉芽腫(Lymphogranuloma venereum)です。 また国内の大ニュースとしては梅毒治療に2021年9月、ベンジルペニシリンベンザチン(BPB)の筋注製剤「ステルイズ」が承認され使われるようになりました。梅毒治療は以前から海外ではBPBがスタンダードでしたが国内にはなく、従来アモキシシリン内服が代用として使われていました。しかしこれからは早期梅毒ならステルイズ240万単位の単回筋注だけでよいのです。 「ステルイズ」と検索したら「捨てる伊豆」と変換されました。なんだかなあ。 JAMA総説「性感染症の診断と治療」最重要点は次の18点です。 米国成人5人に1人性病! 淋病、クラミジア、梅毒が増加。ヘルペス(HSV-1、2)は減少 淋菌は男女の咽頭、直腸、眼、泌尿生殖器に感染、泌尿生殖器外の53~100%無症候 淋病診断は症候性ではG染Sn 95%、Sp 99%。尿・腟スワブNAATのSn 90%、Sp 98% 淋菌治療はCTRX 500mg(国内1g)単回投与。アジスロマイシン、シプロフロキサシン不可 米国最多のSTIはクラミジア。尿道炎、子宮頸部炎、PID、精巣上体炎、直腸炎、肝周囲炎、関節炎 クラミジアで鼠径リンパ肉芽腫(LGV:鼠径リンパから排膿、結腸直腸炎)起こる クラミジア診断は腟、頸部内スワブ、初尿、直腸、咽頭検体によるNAATs(核酸増幅) クラミジア推奨治療はドキシサイクリン 100mg 2回/日 7日で100%治癒!LGVは7~21日間 梅毒1期:侵入部無痛潰瘍、リンパ腫、2期:48~70%で手掌・足底斑状疹、3期:ゴム腫、心臓 梅毒初期病変はPCRか顕微鏡。一般にRPR(カルジオリピン検出)+TPHA/FTA-ABSを 検査順序NTT→TTまたはTT→NTT。陽転順序はNTT(STS)→FTA-ABS→TPHA 梅毒1、2期と初期潜伏:ステルイズ(BPB)240万単位単回筋注、晩期潜伏:週1で3回 Mycoplasma genitaliumは1983年同定、尿道炎、頸管炎、PID、不妊。スワブ、尿でNAATを Mycoplasma genitalium治療はビブラマイシン7日後アベロックス7日投与で効果増強 ヘルペスは口唇、肛門、性器に痒み、脳髄膜炎。7割無症候。病変のNAATs。治療なし ヘルペスに抗ウイルス薬存在するが、治癒に至らず対症治療に10日ほど使用。塗布薬効なし トリコモナスは尿道炎など、腟頸部炎でstrawberry cervix。スワブ、尿でNAAT。MNZ投与 性感染症の治療薬一覧 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×