HbA1cが当てにならない! さあどうする? G6PD欠損症から考える糖尿病の臨床 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:HbA1cが血糖値と乖離して異常低値を呈することがある 透析患者ではHbA1c値が一般の糖尿病患者と比べて1%程度低く測定され、糖尿病を合併した透析患者の血糖管理指標としてはグリコアルブミン(GA)の方が優れていることが知られている(J Med Invest 2006; 53: 223-228)。 同様に、血糖値に依存せずに赤血球寿命(100~140日程度に分布)に応じてHbA1cが変化することが知られており、最大で±18%(相対比)の個人差が発生するそうである(糖尿病 2023; 66: 182-184)。こうした見かけ上のHbA1cの影響で治療の手が遅れ(薬物療法の開始が遅れ)、合併症が生じやすくなることが、イスラエルの研究グループによってN Engl J Med(2024; 391: 568-569)に報告された。 この論文はHb異常症の1つ、グルコース6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)欠損症に関するものである。Hb異常症は日本人でも3,000人に1人程度の割合で存在しているらしい(Med Technol 2004; 32: 565-572)。こうした人での治療の遅れを起こさぬようにとの自戒の念を込めつつ、論文の内容をご紹介したい。希少疾患を取り上げた論文だが、糖尿病全般に通じる論点を含んでいる。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×