過剰なリンがミネラル代謝異常を助長

 腎臓はヒトのミネラル調節系に重要な役割を果たしており、腎機能が低下して慢性腎臓病(CKD)に至ると、CKDに伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)を来すおそれがある。徳島大学大学院医歯薬学研究部分子栄養分野教授の宮本賢一氏は、第22回日本病態栄養学会(1月11~13日)で、CKD-MBDを引き起こす要因としてリンの過剰摂取を挙げた。リンは魚や肉、チーズ、ごま、穀類、そばなどの他、スナック菓子やインスタントラーメン、清涼飲料水に使われるpH調整剤や保存料にも含まれており、現代人の食生活はリン過多に陥りやすいと警鐘を鳴らした(関連記事:「CKD骨ミネラル異常の国際GLが8年ぶり改訂」)