PSMA標的療法はmCRPC治療の福音となるか

 前立腺特異的膜抗原(PSMA)は、前立腺がん細胞の表面に高発現を認める蛋白質である。このPSMAを標的とした診断(PSMA PET)や治療(PSMA標的療法)が、難治性の転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)治療において画期的な有効性を示しており、国際的に主要な検査・治療法となりつつある。しかし、日本ではPSMA PET、PSMA標的療法いずれもが未承認である。前立腺がん患者・家族の会「腺友倶楽部」主催によるMo-FESTA CANCER FORUM(男性がん総合フォーラム、11月24日)では、セラノスティクス横浜代表理事・馬車道さくらクリニック院長の車英俊氏がPSMA PETおよびPSMA標的療法について解説するとともに、海外の医療機関と連携した取り組みおよび治療成績について報告した(関連記事『被曝がなく安価な「DWIBS法」で全身がん検査』「前立腺がん治療のupdate」)。