熾烈化する?「第5のがん治療」争い

 光免疫療法と並んで、「第5のがん治療」と期待されるホウ素中性子捕獲療法(BNCT)。バイオダイナミックス研究所理事長の前田浩氏(熊本大学名誉教授、東北大学特別招聘プロフェッサー)らは、BNCTに用いるホウ素製剤の高分子化に成功したと発表した(Biomaterials 2021; 269: 120631)。これにより、副作用を大きく減少し、より強力ながん治療が可能になるという。今年(2021年)1月に臨床応用が始まった光免疫療法(関連記事「光免疫療法がもたらす頭頸部がん治療の未来」)に注目が集まっているが、「第5のがん治療」争いが熾烈化するかもしれない。