75歳以上では長寿ほど死亡前医療費は低い

 近年、日本を含む先進国では100歳以上の百寿者が増加している。百寿者は非百寿者に比べ、重篤な状態にある期間が短いことが示されている。そのため死亡前医療費も低いと予想されるが、百寿者の死亡前医療費について検討した研究は極めて少ない。このほど国立保健医療科学院/奈良県立医科大学の中西康裕氏らは、奈良県の75歳以上の高齢者3万4,000例超を対象にした後ろ向きコホート研究で検討した結果、死亡前1年間の医療費および入院率は非百寿者より百寿者で低く、105~109歳で最も低かったとJAMA Netw Open2021; 4(11): e2131884)に発表した(関連記事「"110歳以上"の生物学的特徴は?」)