新薬ルラシドンで双極性障害患者のうつ症状改善

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 統合失調症および双極性障害におけるうつ症状の改善が期待される新薬ルラシドン。順天堂大学精神医学講座主任教授で理化学研究所脳神経科学研究センター精神疾患動態研究チームチームリーダーの加藤忠史氏らは、日本人を含む双極性障害患者を対象に国際多施設共同プラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験(RCT)を実施した結果、ルラシドン単剤療法によるうつ症状の改善が認められたとPsychiatry Clin Neurosci2020年8月22日オンライン版)に報告した。同氏はMedical Tribuneの取材に対し、ルラシドンの有効性が示されたことは、双極性障害のうつ状態の病態理解にもつながる可能性があるとの見解を示した(関連記事「ルラシドンの実力」「双極性障害が社会で認識されることを願う」)。