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抗てんかん薬に減量補助効果、1年で3.3キロ多く減量

 2012年12月20日 13:22

 食事と生活習慣の改善に加え、抗てんかん薬のゾニサミド(商品名エクセグランほか)を服用することで肥満者の減量効果が高まると、米デューク大学医療センターのKishore M. Gadde氏らが米医学誌「Archives of Internal Medicine」(2012; 172: 1557-1564)に発表した。同薬を服用していたグループでは、食事と生活習慣の改善のみのグループに比べて1年後に平均3.3キロ多く減量したという。

用量少ないとプラセボと変わらず

 Gadde氏らは、糖尿病でない肥満(BMI=体格指数=平均37.6)の男女225人を、栄養士による食事と生活習慣のカウンセリングに加え、プラセボ(偽薬)を服用するグループ(74人)、ゾニサミド200ミリグラムを服用するグループ(76人)、同薬400ミリグラムを服用するグループ(75人)にランダムに分類し、1年後の体重の変化を比較した。

 その結果、1年後の平均減量はプラセボ群4.0キロ、ゾニサミド200ミリ群4.4キロで差がなかったが、ゾニサミド400ミリ群では7.3キロと、プラセボ群との間に統計学的に顕著な差が認められた。

 また、5%以上の減量達成はプラセボ群で23人、ゾニサミド200ミリ群で26人、同400ミリ群で41人、10%以上の減量達成はそれぞれ6人、17人、24人だった。

 ゾニサミドはてんかんのみに使用が認められており、副作用も急性腎不全、腎・尿路結石、間質性肺炎、黄疸(おうだん)、横紋筋融解症、幻覚、錯乱など重大なものも多い。今回の研究でも、ゾニサミド群はプラセボ群と比べ消化器、神経、精神系の副作用(有害事象)の発現率が高かったという。

(編集部)

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