日米で違う死因1位...日本はがん、米国は?―2010年統計
2013年03月06日 11:28
米疾病対策センター(CDC)は3月1日、2010年の米国における国民死亡統計を発表した。日本ではがん(悪性新生物)が1981年以来1位となっているが、米国では心臓病(心疾患)がトップとなった。さらに、死亡総数に占める割合も前年に比べて7ポイントも増加している。2位は日本でトップのがん。この2つだけで、死亡総数の半数以上を占める結果となった。
米国の死因トップ10は以下の通り(数字は死亡総数に占める割合、カッコ内は前年のもの)。順位の変動があったのは今回8位の腎炎など(ネフローゼ症候群、ネフローゼ含む)と、同9位のインフルエンザ・肺炎。前者は変わらないが、後者が減ったために入れ替わった。また死亡総数に占める割合は、心疾患が7ポイント上昇したほか、アルツハイマー病が0.2ポイント増、脳血管疾患(脳卒中)、不慮の事故、自殺が0.1ポイント増加した。
米国
- 心疾患............31.6%(24.6%)
- 悪性新生物............23.3%(23.3%)
- 慢性下気道疾患※.........5.6%(5.6%)
- 脳血管疾患............5.2%(5.3%)
- 不慮の事故............4.9%(4.8%)
- アルツハイマー病............3.4%(3.2%)
- 糖尿病............2.8%(2.8%)
- 腎炎など............2.0%(2.0%)
- インフルエンザ・肺炎............2.0%(2.2%)
- 自殺............1.6%(1.5%)
※気管支炎、ぜんそく、肺気腫、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)など
一方、日本の死因トップ10は以下の通り(数字は死亡総数に占める割合、カッコ内は前年のもの)。1位が異なるだけでなく、心疾患が米国よりも大幅に少ないこと、肺炎や老衰、自殺などが米国よりも多い点などが特徴だ。なお、2011年の統計では、肺炎が脳血管疾患を抜いて3位、不慮の事故が老衰を抜いて5位となっている。
日本
- 悪性新生物............29.5%(30.1%)
- 心疾患............15.8%(15.8%)
- 脳血管疾患............10.3%(10.7%)
- 肺炎............9.9%(9.8%)
- 老衰............3.8%(3.4%)
- 不慮の事故............3.4%(3.3%)
- 自殺............2.5%(2.7%)
- 腎不全............2.0%(2.0%)
- 慢性閉塞性肺疾患............1.4%(1.3%)
- 肝疾患............1.4%(1.4%)
(編集部)