メニューを開く 検索

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  15~65歳の男女と妊婦にエイズ検査を! 米で推奨案

疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」一覧

15~65歳の男女と妊婦にエイズ検査を! 米で推奨案

 2013年03月26日 12:01

 先進国で唯一、エイズウイルス(HIV)の感染者数が増え続けているといわれる日本だが、感染者の数が圧倒的に多いのが米国だ。年間1,000人程度の日本に比べ、米国ではおよそ5万人。エイズと診断された人は約3万人とされている。こうした中、米保健省の機関である米国予防医療専門委員会(USPSTF)は、15~65歳の男女と全ての妊婦に対してエイズ検査を行うべきとする推奨案を発表した。

最新のエイズ(HIV感染)発生報告数と年間推移を見る

感染リスク高い人にも推奨

 全米でHIV感染者は約130万人とされているが、その2割程度はHIVに感染していることを自覚していないという。新たな感染だけでなくこうした無自覚な感染者を発見するためにも、エイズ検査は必須と言えるだろう。今回の推奨案は次の二部構成になっている。

  1. 医師が15~65歳の男女に対し、エイズ検査を行うよう強く推奨する。また、この年齢以外でもHIVの感染リスクが高い人にもエイズ検査を行うべき。
  2. 医師が全ての妊婦に対し、エイズ検査を行うよう強く推奨する。分娩(ぶんべん)中でHIV感染の有無が不明な産婦も含まれる。

 USPSTFのDouglas K. Owens氏は「通常、HIVに感染しても初期には症状が見られないため、感染しているかどうかを知るには検査が役立つ。早く感染が判明すればより早く治療を始めることができ、エイズを発症するリスクを抑え、より長く健康的な生活を送ることができる」と述べた。

 これまでの研究で、早く治療(抗レトロウイルス療法)を始めれば、エイズや合併症を発症するリスクが下がることが報告されている。

 エイズなどHIVに関連した病気と死亡を減少させる最良の方法は、感染を予防すること。しかし、今回の推奨の狙いは、すでに感染している人を早期に発見し、患者自身の健康だけでなく、周りに感染が拡大することを防ぐことにあるという。

(編集部)

ワンクリックアンケート

円安水準を更新。円安で何を思う?

トップ »  疾患・健康ニュース「あなたの健康百科」 »  15~65歳の男女と妊婦にエイズ検査を! 米で推奨案