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日焼け止め使うなら日常的に、肌の老化をより抑える

 2013年06月12日 18:15

 夏に欠かせない日焼け止めは、日焼けやシミ、シワを防ぐだけではなく、肌の老化や皮膚がんの予防にも役立つとされている。しかし、日焼け止めを使う頻度は、毎日塗っている人から屋外でスポーツやレジャーを楽しむときだけの人までさまざまだ。オーストラリア・王立ブリスベーン病院のMaria Celia B. Hughes氏らは、日常的に日焼け止めを使用することが、任意に使った場合と比べて肌の老化が抑えられると、6月4日発行の米医学誌「Annals of Internal Medicine」(2013; 158: 781-790)に発表した。

4年間で24%の老化抑制

 Hughes氏らは、1992~96年に同国クイーンズランド州ナンボー(州都ブリスベーンの北約100キロ)に住む55歳未満の男女を対象に、日焼け止めの日常使用と任意使用で皮膚の老化防止効果を比較。抗酸化作用を持つβ(ベータ)カロテンのサプリメント(栄養補助食品)についても検討した。

 研究に参加する前からβカロテンを含むサプリメントを飲んでいた人や、日常的に日焼け止めを使っていた人を除いた903人を、

  1. 日焼け止め日常使用・βカロテン服用
  2. 日焼け止め日常使用・プラセボ(偽薬)服用
  3. 日焼け止め任意使用・βカロテン服用群
  4. 日焼け止め任意使用・プラセボ服用

―の4グループに、ランダムに割り付けた。なお、βカロテンの服用量は30ミリグラムとした。

 1992年と96年の時点で皮膚の老化度を調べた結果、日焼け止めの任意使用グループで老化の進行が1.54倍だったのに対し、日常使用グループでは統計学的に顕著な進行が認められず、両グループを直接比較すると日常使用グループで老化が24%抑えられていることが分かった。

βカロテンは効果なし?

 一方、βカロテンについては、服用グループで1.31倍、プラセボ服用グループで1.38倍と、いずれも皮膚の老化が進行。両グループの直接比較でも差が認められなかった。

 この結果を受けて、Hughes氏らは「55歳未満の健康な男女において、日常的に日焼け止めを使うことが皮膚の老化を遅らせる可能性が示された」と結論。また、「βカロテンの服用による皮膚の老化防止効果は認められなかった」としたが、βカロテンについては服用していたうちの15人(女性)で目尻のシワが減っていたことなどを挙げ、さらなる検討の必要性も訴えている。

(編集部)

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