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鎮痛薬の使い過ぎによる女性の死亡数が急増―米国

 2013年07月08日 11:30

 モルヒネやコデインなどは依存性の強い麻薬だが、鎮痛作用があることから医薬品としても使われている。こうした麻薬性鎮痛薬(オピオイド系鎮痛薬)などの使い過ぎで死亡した女性の数が、1999~2010年の11年間で5倍に急増していると、米疾病対策センター(CDC)が7月2日付の報告書で発表した。男性は同じ期間で3.65倍にとどまっており、その原因として、女性は慢性疼痛(とうつう)患者が多いほか、男性に比べて薬物に依存しやすいことなどを挙げている。

年間20万人が救急搬送

 CDCの報告書によると、1999~2010年に医師が処方する鎮痛薬の過剰使用によって死亡した女性の数は4万8,000人。この間の死亡の増加率は男性の3.65倍に対し、女性は5倍だった。

 直近の2010年だけを見ると、医師が処方する鎮痛薬の誤用・乱用で救急搬送される女性の数は年間20万人以上で、死亡数は年間6,600人。使い過ぎによる自殺は、女性の全自殺者の34%を占めている(男性は8%)。

 これまでの調査から、女性は男性に比べて慢性疼痛を抱える割合が高いため、より量の多い鎮痛薬を長期間使う傾向にあることが示されている。また、女性は男性よりも医師が処方する鎮痛薬への依存度が高く、さまざまな医師を受診しやすい傾向にあり、処方箋が重複する可能性が高いという。そのためCDCでは、誤用・乱用の監視などを呼び掛けている。

(編集部)

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