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【映画】抗うつ薬の副作用か、それとも...精神科医療描くサスペンス

 2013年08月13日 12:00

 うつ病の再発で治療中の女性エミリー・テイラー(ルーニー・マーラ)は、夫マーティン(チャニング・テイタム)の殺人容疑で逮捕、起訴される。主治医のジョナサン・バンクス(ジュード・ロウ)が抗うつ薬の副作用(サイド・エフェクト)による夢遊病の可能性を法廷で証言し、エミリーは殺人罪を免れて精神医療センターに入院する。一方、バンクスは「危険な薬剤」を処方したと非難され、他の患者の信頼を失い、やがて同僚や家族からも見放される。窮地に立たされる中、事件に疑念を抱いたバンクスは独自の調査に乗り出す。エミリーのかつての主治医ビクトリア・シーバート(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)に会い、エミリーの事故現場や職場を訪ねるうち、不審な点に次々と気付き始める...。果たして、事件は本当に抗うつ薬の副作用によるものなのか、それとも...。米国の精神科医療をテーマにしたサスペンス映画『サイド・エフェクト』が、9月6日から公開される。これに先立ち、当サイトでは読者4組8人を8月28日開催の一般試写会にご招待。詳細は文末を参照に。 応募は締め切りました。

新婚のエミリーを襲った夫の投獄、夫の出所直後にうつ病が再発

 舞台はニューヨーク。ウオール街のエリート証券マン、マーティンと結婚したばかりのエミリーだったが、インサイダー取引でマーティンは逮捕され、有罪になる。4年の服役を経てマーティンは出所するが、その直後にエミリーは単独自動車事故を起こし、病院に運び込まれる。

 診療に当たったバンクスは、エミリーの自殺の可能性を疑い、数日間の入院を提案する。だが、夫を悲しませたくないと懇願する彼女に同情し、バンクスの診療所を受診することを条件に退院を許可する。後日、バンクスはうつ病の再発と判断し、エミリーに抗うつ薬とカウンセリングによる治療を開始する。だが、依然として症状は改善しない。

 そんな中、かつてエミリーの主治医だったシーバートに会ったバンクスは、エミリーが睡眠障害や吐き気などの抗うつ薬による副作用に苦しんでいた過去を知る。エミリーの希望もあり、バンクスは新薬「アブリクサ」に処方薬を切り替える。すると、エミリーの症状はすぐに軽快する。

「殺害は抗うつ薬の副作用」とバンクスは証言、後に疑問を抱き独自調査に

 ところが、その直後、取り返しのつかない事件が起きる。自宅でナイフが背中に突き刺さったマーティンの遺体が発見されたのだ。第一発見者のエミリーは、ナイフから検出された指紋が彼女のものであり、現場に争った形跡もないことから、容疑者として逮捕、起訴されてしまう。

 証人として出廷したバンクスは、エミリーが「アブリクサ」の副作用で夢遊病となり、無意識に夫を刺殺した可能性を指摘。これにより、エミリーは殺人罪には問われず、精神医療センターで入院治療を受けることになる。しかし、バンクスは「危険な薬剤」を処方したと非難を浴び、他の患者からの信頼を失う。マスコミの餌食にされ、揚げ句は同僚や家族からも見放されていく。

 事件に疑念を抱いたバンクスは、医師としてのキャリアを懸けて独自の調査に乗り出す。エミリーの周辺を洗い直すうち、不審点が次々と浮かび上がってくる。本当にエミリーは「アブリクサ」の副作用でマーティンを刺殺したのか―。事件に隠された陰謀を暴くため、バンクスは主治医としての権限を使ってある行動を取るのだった...。

精神科医とのコラボレートで誕生、S・ソダーバーグ「最後の」監督作

 抗うつ薬による副作用の問題はたびたびメディアなどでも取り上げられ、時に殺人事件など犯罪の引き金として議論の的にもなる。この難しい題材をテーマに脚本を書いたスコット・Z・バーンズは、10年以上前にリサーチのためニューヨークにある有名なベルビュー病院センターに滞在、そこでの経験に着想を得たという。

 今作の執筆に際しては、当時の司法精神医学部副部長、サシャ・バーデイの協力を得て、一見すると現実なのか、あるいは精神疾患の症状や治療薬による副作用なのかが曖昧なエミリーの世界観を描きつつ、サスペンス映画の持つスリルを加味したストーリーに仕上げている。

 また、特筆すべきは、メガホンを握ったスティーブン・ソダーバーグ監督だ。今後はテレビ制作に専念するとして、本作が「最後の劇場映画」と目されているのだ。同監督の下、ロウとゼタ=ジョーンズの実力派、『ドラゴン・タトゥーの女』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたマーラが見せる三つ巴の演技も見どころの一つになっている。

(編集部)

映画『サイド・エフェクト』
9月6日(金)よりTOHOシネマズみゆき座ほかにて全国ロードショー

【読者プレゼント】
 4組8名様を一般試写会にご招待します。
日時: 2013年8月28日(水)18:00開場、18:30分開演
場所: よみうりホール(東京都千代田区有楽町1-11-1 読売会館7F)

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応募要項: 郵便番号、住所、氏名、年齢、性別を明記の上、「あなたの健康百科」に対する感想・ご要望を添えて、info@kenko100.jp宛てにご送信ください。締め切りは8月18日(日)23時59分。当選者の発表は、試写状の発送をもってかえさせていただきます。(個人情報のお問い合わせについてはこちら) 応募は締め切りました。

【関連リンク】
「サイド・エフェクト」(公式サイト)
http://www.side-effects.jp/

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