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てんかん治療薬で4人死亡―厚労省が注意喚起

 2015年02月06日 10:30

 厚生労働省は2月4日、てんかんや双極性障害(そううつ病)の治療薬「ラミクタール錠」(一般名・ラモトリギン)で、2014年9~12月にこの薬との関連が否定できない重い皮膚障害によって4人死亡したため、製造販売元のグラクソ・スミスクラインに注意喚起を行うよう指示した。ラミクタール錠は2008年12月の販売開始後、定められた用法・用量を守らない患者で重い皮膚障害が報告されていたことから、グラクソ社が医療関係者らに適正使用を促す文書を配布していたという。

4人とも用法・用量を超えて服用

 厚労省によると、ラミクタール錠が発売開始された2008年12月から今年1月までに、同薬投与後に重い皮膚障害を発症して16人が死亡したという。この間にラミクタールを使った患者は推定で約37万6,000人とされている。

 今回報告された死亡例は、いずれも用法・用量が守られていなかったほか、皮膚障害の症状が出てから重くなるまで服薬をやめていなかった。同省は、承認された用法・用量を上回ることで皮膚障害が出やすくなるため、あらためて適正使用の徹底を求めた。

 薬の注意書きには、2種類の重い皮膚障害に関する警告が記載されていたが、今回の死亡例に別の種類の皮膚障害が含まれていたことから、新たな警告が追加されるという。

 厚労省は、服用中の患者に対して「発疹、38度以上の発熱、目の充血、唇や口内のただれ、喉の痛み、体がだるい、リンパ節の腫れなどの皮膚障害の初期症状が現れた場合、すぐに医師・薬剤師に相談してください」と呼びかけ。グラクソ社は、医師や薬剤師に相談する際にラミクタール錠を服用していることを伝え、医師から指示されたら速やかに服用を中止するよう求めている。

(編集部)

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