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親子で過ごす時間、長いほど子供の言語発達に好影響―東北大

 2015年02月17日 10:30

 東北大学加齢医学研究所(仙台市)の竹内光准教授、川島隆太教授らは、日本の子供262人を調べた結果、親子で過ごす時間が長いと子供の言語発達に良い影響を与えると、2月4日発行の米国神経学会機関誌「Journal of Neuroscience」(電子版)に発表した。特に、親と会話をしていた子供で脳の言語機能に関わる領域が発達していたという。

大切なのはバラエティーに富んだ会話

 乳幼児に親が話しかけること、親子で経験を共有することは子供の言語能力を高める一方、親による虐待などで子供の言語機能を低下させ脳の形に影響を与えることが分かっている。

 竹内准教授らは、一般から募集した5~18歳(平均11歳)の健康な子供262人に、生活習慣などの質問、知能検査、脳のMRI 検査を行い、3年後に再び研究に参加した子供208人に再度知能検査とMRI 検査を行った。

 性別や年齢、親の学歴・収入、親子関係、住んでいる地域などの影響を除外して解析した結果、親と過ごす平均時間が長い子供ほど初回検査の言語理解力が高く、2回目の検査でもよりいっそう高まっていた。このことから、数年後の子供の言語に関係する脳領域の発達や言語理解に良い影響を与えることが分かったという。

 特に、親子でさまざまな内容の会話をしていた子供で、脳の言語機能に関わる部分が影響を受けてより発達していた。就学前の乳幼児に話しかけることの重要性はよく知られているが、今回の対象の平均年齢が11歳だったことから、就学後の脳機能の発達についても、親子で会話をして過ごすことが重要と考えられているとしている。

(編集部)

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