飲むだけで痩せる!? 「杜仲茶ダイエット」を専門家が解説
2015年11月25日 10:00
見た目だけでなく、健康の維持にも重要なダイエット。しかし、食事制限や運動などは長続きしないことが多く、一時的にムリをしてリバウンドに苦しんでいる人も少なくない。手軽で長続きし、さらに効果もある―そんな夢のような方法を模索している人にオススメなのが「杜仲茶(とちゅうちゃ)ダイエット」だ。日本杜仲研究会が7月24日に開いたメディアセミナーでは、医学や薬学の専門家らが登壇し、杜仲茶の持つ健康・ダイエット効果を解説した。ここでは、その一部を紹介する。
注目すべきは脂肪より血管!?
セミナーを主催した日本杜仲研究会は、医学、薬学、栄養学など異なった学問分野から杜仲茶の原料である杜仲について議論し、その成果を公表している専門家の団体だ。今回のセミナーでは、杜仲茶が持つダイエット効果、それも「なぜ杜仲茶を飲むとダイエットできるのか」を、専門家による科学的な調査結果と併せて発表された。
最初の講演は「血管について」。ダイエットなのになぜ血管の話? と思うかもしれないが、これまでの研究から、血管の働きが各種の障害や肥満に大きく関係していることが分かっているそうなのだ。
血管は3重構造(内膜、中膜、外膜)になっており、また「内臓と同じ働きをする」という。血液が流れるだけではなく多くのホルモンを分泌する重要な臓器で、この血管が硬くなってしまう(動脈硬化)ことが、高血圧を始め多くの症状を発症させる。そこで「しなやかな血管」を作ることが大切になる。
「しなやかな血管」と「基礎代謝向上」
血管をしなやかにするために必要なものが、一酸化窒素(NO)だ。一酸化窒素がたくさん分泌されていると、血管は軟らかく、伸び縮みしやすい状態となり、血栓や動脈硬化ができにくくなる。その一酸化窒素が、杜仲茶を飲むことで分泌されやすくなることが、研究の末に判明したというのだ。
その秘密が「ゲニポシド酸」。杜仲茶に含まれている物質で、一酸化窒素を分泌させる作用があるのだとか。ウーロン茶など他の茶には含まれていない点も注目だ。そのほか、胆汁の分泌を促す「アスペルロシド」は、簡単に言えば「基礎代謝を良くする」効果があるという。この講演では、杜仲茶を飲むだけでウオーキングなどの運動をするのと同じ効果があると説明された。
杜仲茶を3カ月間飲んだ人と飲まなかった人で比べた研究では、杜仲茶を飲んだ人の方が血管が顕著に軟らかくなり、血圧が下がって肥満も解消されたという。いわゆる"プラセボ効果"(思い込み)を防ぐため、被験者には何を飲ませているのかを隠しての実験だったそうだ。
水分の代わりに杜仲茶を飲むだけ!
杜仲茶を飲み、血管をしなやかにし、血行を良くする。同時に代謝も良くなるため、体内には余分な脂肪が付きにくくなり、ダイエットの効果が得られる―。この効果を得るために必要なのが「杜仲茶を飲むだけ」というのだから、メタボに悩む人にとっては夢のようなお茶と言えるだろう。
講演では、下記の場面などで「1日当たり1.5リットル飲めば、ウオーキング1時間と同等の効果がある」と説明された。
- 朝昼晩と毎食ごとに飲む(目安:1食200ミリリットル)
- 外出時や運動中、歩きながら飲む(目安:500ミリリットル)
- 酒のチェイサー(追い水)として飲む。杜仲茶割りもOK(目安:200ミリリットル)
- 熱い杜仲茶を飲むと、血流促進とリラックス効果もあり(目安:200ミリリットル)
こうした方法は、言い換えれば「喉が乾いたら飲む」「水分補給を杜仲茶でする」というだけなので、特に難しいことはないだろう。毎食後にサプリメントを忘れずに飲むよりも、はるかに簡単なのだ。
思い立ったその日から始められる、超簡単な「杜仲茶ダイエット」。まずは、普段飲むお茶を杜仲茶に変えてみてはいかがだろうか。
(佐藤圭亮)