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忘年会ですぐ応用可! 「胃に優しいお酒の飲み方」とは

 2015年12月10日 10:00

 いよいよ本格的な忘年会シーズンが到来。胃腸に大きな負担を与える時期を前に、12月6日放送のTBS系バラエティー番組「健康カプセル!ゲンキの時間」では、胃に関する疑問を特集。胸焼けや胃もたれなどについての解説のほか、「胃に優しいお酒の飲み方」も紹介された。今年の忘年会で応用してみては?

コンクリートも溶かしてしまう胃酸の脅威

 胃の不調の代表的といえば、胸焼けと胃もたれが挙げられるだろう。胸焼けは、食道が胃酸によって炎症を起こした状態のこと。番組では、酒が好きで週に1、2回は胸焼けを感じるという男性が登場。酸性度を測るpHモニターを装着したまま宴会に参加してもらい、飲食中の胃と食道の境目の酸の強さを調べた。

 すると、ビールを4杯飲み終えた30分過ぎ、男性がげっぷをした直後に酸度が急上昇。検査を行った東海大学医学部付属東京病院(東京都渋谷区)の松嶋成志病院長(消化器肝臓センター長)によると、これは「胃酸が食道に逆流した状態」とのこと。番組では、胃酸の強さを調べるために胃酸と同程度の塩酸の中にコンクリートの塊を落としてみたが、その直後、コンクリートは猛烈な勢いで溶けた。コンクリートをも溶かす強い酸が胃で分泌されているのだ。

 胃は粘膜によって保護されているが、食道の粘膜は胃酸に弱いために炎症を起こしてしまう。しかも、胃と食道の間にある「噴門」が脂っこい食事やアルコールで緩むため、胃酸の逆流を抑えにくくなる。また、甘い食べ物やたばこも胃酸の分泌を増加させる原因になるという。胸焼けの対処法としては、ホットミルクを飲むか、ガムをかんで唾液を増加させ、食道の胃酸を中和するのが効果的だと松嶋病院長は助言した。

胃もたれ予防には消化助ける食材も一緒に

 一方の胃もたれは、消化不良によって胃が休むことができずに機能が低下することと、アルコールなどの刺激による炎症の痛みだ。番組では、胃もたれに悩む男性が宴会の翌朝に内視鏡検査を行った。すると、胃の奥に前日の宴会で食べたコーンバターのコーンが消化されずに残っていた。しかも、アルコールや脂っこい食べ物の刺激により、軽い急性胃炎を起こしていたことも分かった。

 検査を行った、松嶋病院長は「脂っこいものを食べたら、今度は消化を助けるものを食べること」とアドバイス。ダイコンやカブなどのほか、ヤマイモ、オクラ、ナメコなどねばねば成分のムチンを含む食材が効果的だそうだ。

 これらをまとめると、忘年会では甘い食べ物、たばこを控え、ダイコンやカブ、ヤマイモ、オクラなどを積極的に食べ、飲み終わったらホットミルクを飲んだりガムをかんだりするようにすれば、胃への負担が減るということになる。宴会では難しいが、脂っこい食事も極力避けた方がよさそうだ。

 番組ではこのほか、ピロリ菌についても紹介。12月13日の次回放送では、今話題の水素水について解説するという。

(萩原忠久)

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