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日光浴、ガム、梅干し...意外なインフルエンザ撃退法

 2016年01月13日 10:00

 今年は例年に比べてインフルエンザの流行入りが遅くなっているが、それでも、例年のピークとなる2月を間近に控え、予防が気になるところ。1月5日放送のテレビ朝日系バラエティー番組「林修の今でしょ!講座」では、専門医を迎えて「インフルエンザ検定」を実施。日光浴やガムをかむこと、梅酢ポリフェノールを摂取することなどが予防に効果的と紹介された。

日光を浴びてビタミンDを活性化

 番組では、国立感染症研究所感染病理部(東京都新宿区)の長谷川秀樹部長が登場。司会の林修さんとゲストでSMAPの草彅剛さんを相手に、インフルエンザ検定を行った。まずは、インフルエンザと普通の風邪との違い。草彅さんは、インフルエンザについて「性格が悪い」と即答し、スタジオの笑いを誘った(正解は「突然、高熱が出る」)。

 インフルエンザはウイルスの増殖スピードが非常に速く、体内に入ると1日に1万個の速さで増えていくという。そこで人間の体は、ウイルスと戦う免疫機能を強くするために熱が出る仕組みになっているのだ。

 続いて長谷川部長は、冬場にインフルエンザが流行しやすい理由として、(1)空気の乾燥、(2)増殖に適した温度、(3)日照時間が短い―の3つを挙げた。番組では(3)に注目し、体内のビタミンDを活性化させ、ウイルスを倒す抗菌ペプチドが作られるようにするため、少しでも日光を浴びることが大切とした。

 それでは、どれくらい日光を浴びればいいのか。紫外線は浴び過ぎると体に良くないのはご存じの通りだが、1日20~30分浴びるだけでビタミンDは十分に活性化すると長谷川部長は説明。さらに、厚着をしている冬場は手だけ日光を浴びるのでもOKなものの、併せてビタミンDが豊富なシイタケを食べるとより効果的と紹介した。

ガムをかんでたくさん唾液を出す

 インフルエンザ検定の後半は予防編。芝大門いまづクリニック(東京都港区)の今津嘉宏院長が登場し、インフルエンザの予防法を伝授した。

 うがいや手洗いは効果的なものの、問題にされたのはうがいの回数。喉の粘膜に付いた途端、細胞に侵入して増殖を始めるインフルエンザウイルスの進入を防ぐには、なんと20分に1回のうがいが必要とのことだった。しかし、その頻度は現実的ではないため、うがいのほかにアルコール性の除菌剤で手洗いを積極的にしてほしいとアドバイスした。

 さらに今津院長は、ガムをかむことが効果的だと指摘。ガムをたくさんかむことで唾液の分泌量が増えると口の中が潤うだけでなく、入って来たウイルスをからめ捕って胃の中に落とし、強力な胃酸で倒してしまう効果も期待できるそうだ。もちろん、唾液には殺菌・抗菌作用がある物質も含まれているので、口の中を清潔に保つという利点もある。

梅酢ポリフェノールがウイルス増殖をストップ

 次なる今津院長の出題は、「インフルエンザ予防に効果的な食べ物は何か?」というもの。レモン、梅干し、パセリの3択問題で、林さんは「パセリ」、草彅さんは「梅干し」と回答。正解は草彅さんで、和歌山県立医科大学(和歌山県和歌山市)の宇都宮洋才准教授によると、梅干しに含まれる梅酢ポリフェノール(エポキシリオニレシノール)がインフルエンザウイルスの増殖を抑え、感染力を弱める力があることが分かったという。

 今はまだ研究段階だが、梅干しを毎日食べることでインフルエンザの予防効果が期待できるともいわれている。「おじいちゃん、おばあちゃんは"梅は(体に)いいよ"と言ってるしね」と納得顔の草彅さん。宇都宮准教授は、緑茶のカテキンにも予防効果があるので、お茶に梅干しを入れる「梅干茶」は予防効果がアップするとアピール。これからピークを迎えるインフルエンザの予防に、今日からこれらを試してみてはいかがだろう。

(萩原忠久)

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