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「V3」も大病発見、男の冷え性は病気のサインかも

 2016年02月18日 20:00

 冷え性(症)と言えば女性の専売特許のように思われがちだが、最近では男性にも冷え性が深く、静かに増えているという。2月14日放送のTBS系健康情報番組「健康カプセル!ゲンキの時間」では、男性の冷え性の特徴と冷え性に潜む大病のサインが紹介された。ゲスト出演した「仮面ライダーV3」の主演などで知られる俳優の宮内洋さんも、冷え性によって大きな病を発見できたという。

過度のサウナは悪循環のもと

 一般的に、若い女性に多いのは手足の末端が冷えるタイプの「四肢末端型冷え性」。ダイエットや運動不足で体の熱が不足し、体幹部の保温を優先しようとして手足の血管を狭めて熱の放出を防ぎ、それによって手足が冷えるという仕組みだ。

 一方、男性の冷え性はそうとは限らない。番組で、北里大学東洋医学研究所(東京都港区)冷え性外来の伊藤剛准教授が男性6人を検査したところ、以下の2タイプに当てはまることが分かった。また、自律神経の乱れが冷え性を生んでいる人もいたという。

  • 「下半身型冷え性」...腰やお尻の筋肉が硬くなることで神経を刺激し、血管を圧迫することから足の血流が悪くなって起こる
  • 「内臓型冷え性」...ストレスや不規則な生活で血流のコントロールが上手にできなくなり、手先や足先から熱が放出されて体の中心部が冷えてしまう。メタボ体形に多い

 伊藤准教授は、こうした冷え性対策として「ソフトボールツボ刺激法」を伝授。これは、ソフトボールを体の気になる箇所において寄りかかるという簡単な方法。下半身の冷えが気になる人はお尻やふくらはぎに、内臓や全身の冷えが気になる人は下半身と背中のツボを刺激。1カ所は30秒程度が目安とのこと。また、過度のサウナは自律神経のバランスを乱すこともあるそうで、伊藤教授は「気分はいいかもしれないが、悪循環を生み出している一つの原因」としている。

宮内さんが気づいた大病とは?

 こうした男性の冷え性には、大きな病が潜んでいる場合もあるという。番組に出演した宮内さんは、2004年夏に両足に冷えを感じたが、そのまま放置していたところ、数カ月後、足に激痛が走り、耐えられなくなって病院を受診した。

 病院で下された診断は「閉塞性動脈硬化症」。手足の血管が動脈硬化を起こして十分な血液が送られなくなり、最初は冷えを感じる程度だが、放っておくと手足が壊死して切断を余儀なくされるケースも少なくない恐ろしい病気だった。

 幸い、人工血管バイパス手術によってふさがれた血管を差し替えることに成功して事なきを得たが、こうした経験から宮内さんは「冷えの中には病気が隠されていることもある。冷えを軽くみないでぜひ一度調べた方がいい」と助言した。

 番組はさらに、冷えと痺(しび)れは糖尿病、冷えとこわばりは膠原(こうげん)病、冷えとむくみは甲状腺機能低下症などの疑いもあると注意を促した。

 次回の2月21日放送は、南の楽園・宮古島を訪ね、「変わりゆく日本の医療」をテーマに訪問診療の現場に密着し、島民の笑顔と健康を守る極意を紹介するという。

(萩原忠久)

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