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暑さに慣らす―暑熱順化、熱中症に備え

 2023年12月12日 12:00

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暑さで苦しくならないよう(左)備える

 例年、梅雨明け後から8月上旬にかけて全国的に熱中症の発症がピークとなる。日本医科大学付属病院(東京都文京区)の横堀將司・高度救命救急センター長は「暑さに慣れていない時期に急に気温が上昇すると、熱中症になりやすい。徐々に体を暑さに慣らす暑熱順化(しょねつじゅんか)を心掛けましょう」と話す。

▽汗をかきやすく

 暑い環境では、皮膚表面の血流を増やしたり汗をかいたりして、体内にこもった熱を放散し、体温を一定に保とうとする。だが、こうした反応が気温の上昇ペースに追い付かないと、体温が過度に上昇してしまう。発汗が大量になれば、水分とナトリウムが失われ、血液の流れが滞る。脳、肝臓、腎臓などに障害が及び、命に関わることもある。

 このような危険を予防するために、必要なのが暑熱順化。体にある仕組みで、気温の上昇に応じて早めに汗をかき始め、皮膚の血流も増えるので、体の表面から熱を逃す熱放散がしやすくなる。汗に含まれるナトリウムイオン濃度が低下するため、大量に汗をかいても生命維持に必要なナトリウムを失いにくい。

 「暑熱順化にかかる期間は、一般的には1~2週間。梅雨明け前後は、まだ暑熱順化ができていないと見られます」と横堀センター長は指摘する。

▽適度に外出・運動を

 ポイントは、「つらくない程度に体を暑さにさらす」こと。耐えられそうな暑さなら、無理のない範囲で外出や屋内外での運動をするとよい。冷房の設定温度を下げ過ぎないのも一つの方法だ。

 高齢者は温度に対する感覚が鈍くなり、体温調節機能が低下するため、暑熱順化を起こしにくい。外出や運動が難しい場合は、冷房中に換気を兼ねて一時的に窓を開けることを心掛けたい。

 暑熱順化した後でも、その日の暑さや湿度、運動や作業の強度によっては熱中症になることがある。「高温・多湿環境下での頭痛、めまいは、熱中症の初期症状の可能性があります」。

 初期症状が表れたら、すぐに涼しい環境に移動し、▽熱を逃がすように衣服を緩める▽首や脇の下、太ももの付け根を冷やす▽水分を補給する―といった対応が必要だ。「本人の様子が普段と違い、呼び掛けても反応がないようなら、迷わずに救急車を呼んでください」と横堀センター長は助言している。(メディカルトリビューン=時事)

   ◇   ◇

 日本医科大学付属病院の所在地 〒113―8603 東京都文京区千駄木1の1の5 電話03(3822)2131(代表)

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