更年期で女性の自殺リスク上昇か
2024年04月12日 10:00
更年期を迎えた女性は、自殺念慮(死にたくなる気持ち)が生じやすくなる可能性があると、東北大大学院などの研究グループが発表した。
近年、世界的に中高年女性の自殺が増加傾向にあるが、理由は明らかでないため、「更年期が自殺念慮を強める」との仮説を立てて検証した。
研究グループは、思春期の子と保護者に2014~17年と19~21年に行った調査から、母親2944人(平均年齢44.0歳)の情報を抽出。14~17年調査時の自殺念慮の有無を調整した上で、更年期が19~21年に〔1〕始まっていない〔2〕14~17年調査後に始まった〔3〕14~17年調査前から続く〔4〕14~17年調査後に終了〔5〕14~17年調査前に終了―の5グループに分け、19~21年時点の更年期と自殺念慮の有無との関連を調べた。
その結果、〔1〕の更年期が始まっていない人に比べ、〔2〕グループの人は自殺念慮が生じるリスクが有意に高かった。一方、社会的支援を多く受けている人は自殺念慮が抑えられていた。(メディカルトリビューン=時事)