脳振とうで認知機能低下が加速か
2024年04月24日 10:00
頭部に衝撃が加わって生じる脳振とうなどの「外傷性脳損傷(TBI)」を経験した人は、経験がない人に比べ、高齢期の認知機能低下速度が速い可能性があると、米国の研究グループが発表した。
研究グループは、一卵性双生児の退役軍人8662人(男性、研究開始時の平均年齢67歳)を対象に、TBIが認知機能に与える影響を調べた。参加者は、研究開始時と12年の追跡期間中に認知機能検査を最大3回受け、認知機能は0~50点で点数化された。研究開始時の平均は32.5点、参加者のTBI経験率は25%だった。
解析の結果、TBI経験者は未経験の双子と比べ、70歳時点の認知機能の点数が低かった。意識消失を伴うTBI経験者や、24歳以降にTBIを経験した人は点数がさらに低く、認知機能の低下速度が速いことも分かった。(メディカルトリビューン=時事)