BRAF変異陽性悪性黒色腫、術後のダブラフェニブ+トラメチニブは長期成績も良好
第Ⅲ相COMBI-AD【NEJM】
2020年09月08日 13:24
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Five-Year Analysis of Adjuvant Dabrafenib plus Trametinib in Stage III Melanoma
N Engl J Med 2020年9月2日オンライン版
COMBI-ADは、BRAF V600EまたはBRAF V600K変異陽性で根治的切除術を受けたⅢ期悪性黒色腫(メラノーマ)患者を対象に、BRAF阻害薬ダブラフェニブ+MEK阻害薬トラメチニブ併用療法(検証群)の有効性と安全性を両薬のプラセボ(プラセボ群)と比較した第Ⅲ相ランダム化比較試験。登録された870例が、検証群(ダブラフェニブ150mgを1日2回+トラメチニブ2mgを1日1回)またはプラセボ群(両薬のプラセボ)に1:1にランダム割り付けされ、12カ月間投与された。
同試験の主解析では、無再発生存期間において、検証群の対照群に対する有意な延長が示された。今回の解析では、試験開始5年時における無再発生存率と初回再発部位における無遠隔転移生存率が検証された。
追跡期間中央値は、検証群で60カ月、プラセボ群で58カ月であった。5年時の無再発生存率は、プラセボ群の36%に対して検証群では52%と有意に高かった(再発または死亡のHR 0.51、95%CI 0.42~0.61)。また、無遠隔転移生存率もプラセボ群の54%に対して、検証群では65%と有意に高かった(遠隔転移または死亡のHR 0.55、95%CI 0.44~0.70)。
追跡期間中の両群間の有害事象について、臨床的に重要な差を認めたものはなかった。