米欧で「サル痘」相次ぐ アフリカから拡大、WHO調査〔時事メディカル〕
2022年05月20日 15:43
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【モントリオールAFP時事】北米や欧州で今月に入り、天然痘に似た症状の感染症「サル痘」の患者が相次いで確認されている。疑い例も含めると症例は数十件に上り、アフリカの一部地域に特有だった病気が世界に広がりつつあるとの懸念が強まっている。
米国で18日に今年初の感染例となる患者1人が東部マサチューセッツ州で確認された。カナダでも19日、東部ケベック州で2人の感染を確認したと発表された。
欧州では、英国で今月6日以降、9例を確認。スペインやポルトガルでは疑い例を含めると40件以上見つかった。19日にはスウェーデンで1人が確認され、イタリアでもスペインのカナリア諸島から帰国した成人男性の感染が判明した。
サル痘に感染した場合、しばしば発熱や筋肉痛などインフルエンザに似た症状の後、顔や体に水疱(すいほう)を引き起こす。大半は数週間以内に回復し、重症化するケースはまれだ。
世界保健機関(WHO)の感染症専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏は17日の記者会見で、「どのくらい広がっているのかや、住民へのリスクについて理解する必要がある」と指摘。WHOは英国など各国の保健当局と協力して調査を進めている。
(2022年5月20日 時事メディカル)