日本人の腸内細菌・ウイルス叢の特徴とは
特定の腸内ウイルスと疾患との関連も明らかに
2022年12月12日 14:24
712名の医師が参考になったと回答
腸内微生物叢は免疫反応や代謝応答を介してヒトの生体に大きな影響を与えており、さまざまな疾患発症との関連が示されている(関連記事「腸内細菌叢とコロナ死亡の関連を前向き検討」、「腸内細菌叢でパーキンソン病の早期進行を予測」)。このような中、世界各国で多種多様な腸内細菌ゲノムのデータベース化が進められているが、それらの大半は欧米人や中国人集団に由来するゲノムである。また、先行研究の多くは腸内ウイルス、特に細菌に感染するウイルスであるバクテリオファージのゲノム情報がほとんど含まれていない。大阪大学大学院遺伝統計学の友藤嘉彦氏らは、日本人集団の腸内微生物叢シークエンス情報から細菌、ウイルスのゲノム配列をデータベース化し、食生活や疾患との関連を検討。特定のバクテリオファージが関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、炎症性腸疾患と関連するとの結果をCell Genom(2022年11月30日オンライン版)に発表した。