アトピー症状、向炎症性の免疫均衡に起因か
2023年06月01日 16:44
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アトピー性皮膚炎は成人の2〜5%程度に見られるありふれた疾患だが、その病態における免疫応答については未解明な点が多い。筑波大学病院小児科の稲葉正子氏らは、アトピー性皮膚炎患者の血液中では、アトピー症状を引き起こす方向に働くダニ特異的T細胞が、炎症を抑制する方向に働く制御性T細胞(Treg)より多い傾向にあることを発見。こうした向炎症性の免疫バランスがダニに対する免疫寛容獲得を妨げ、アトピー症状をもたらす可能性があるとClin Immunol(2023; 252: 109649)に発表した。