「効く」がん細胞ワクチン開発へ大きな一歩
2023年06月07日 15:53
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がん細胞を用いるがん細胞ワクチン療法は、自家がん細胞を得ることができれば理論上ほぼ全ての患者に適用できる治療法となりうる。しかし、これまでほとんどの例で有効性が認められず、ごく一部の有効例でも効果を発揮するメカニズムは不明だった。北海道大学大学院医学院の梶原ナビール氏らは、有効ながん細胞ワクチンではがん細胞内で自然免疫系遺伝子の発現量が増加していることを発見し、高発現している遺伝子をワクチン効果のないがん細胞株に導入したところ治療効果が得られるようになったとOncoimmunology(2023; 12: 2213132)に報告した。