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子どもの風邪、GW後急増 ヘルパンギーナ・RSウイルス―コロナ下に減、免疫低下か〔時事メディカル〕

2023年06月14日 10:33

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 子どもの風邪が急増している。新型コロナウイルスは大型連休明けに感染症法上の5類に移行したが、国立感染症研究所によると、夏風邪のヘルパンギーナの患者数は移行前の6.7倍に上る。夏から秋に流行するRSウイルスも2.1倍に増加。新型コロナ下での感染対策で流行が一部にとどまり、免疫が低下したのが要因とみられる。

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 感染研の13日の発表によると、4日までの1週間に全国約3000の小児科から報告された患者数は、ヘルパンギーナが1定点医療機関当たり1.87人、RSウイルスが同2.12人。連休中の1週間(5月1~7日)はそれぞれ0.28人と0.99人で、いずれも4週連続で増えた。新型コロナの流行が始まった2020~22年の同時期比でも一部を除き非常に高い水準が続く。

 ヘルパンギーナは発熱や喉の痛みが主な症状で、飲食を嫌がる場合は脱水症状に注意が必要。都道府県別の患者数は、宮崎(8.78人)が最多で、富山(4.69人)や佐賀(4.65人)が続く。RSウイルスは、発熱や鼻水といった風邪の症状が出るが、乳幼児が初感染すると肺炎などになりやすい。患者数は山口(6.02人)が最も多く、和歌山(5.13人)や奈良(4.35人)も目立つ。

 いずれも飛沫(ひまつ)や接触で感染する。新型コロナ下で子どもがマスク着用や手洗いを徹底した結果、流行は一部にとどまる一方で免疫が低下し、拡大しやすくなったとされる。

 今年は、例年冬に広がるインフルエンザも流行中だ。感染研によると、4日までの1週間の患者数は定点当たり1.52人で、流行の目安(1人)を上回る。

 長崎大の森内浩幸教授(小児科学)は「子どもは本来、ヘルパンギーナなどいろいろな感染症に繰り返しかかることで免疫を得る。感染自体を過度に恐れる必要はない」と指摘。一方で「様子が普段と異なる時はかかりつけ医に相談し、容体が急変したらすぐに救急車を呼んでほしい。どんな風邪でもまれに重い合併症を引き起こすこともあり、油断は禁物だ」と話している。

(2023年6月14日 時事メディカル)

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