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認知症で初の血液バイオマーカー発売、脳内Aβの蓄積把握

シスメックス

2023年06月26日 13:25

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 シスメックスは6月22日、アルツハイマー病(AD)患者における脳内のアミロイドβ(Aβ)の蓄積状態を把握するための体外診断用医薬品「HISCL β-アミロイド 1-42 試薬」および「HISCL β-アミロイド 1-40 試薬」を今月発売すると発表した。認知症領域において国内で承認された初の血液バイオマーカーであり、低侵襲で簡便かつ迅速に測定できるのが特徴。化学発光酵素免疫測定法を測定原理とする自社の全自動免疫測定装置HISCLシリーズを用いて、血液中のAβペプチド(1-42ペプチドと1-40ペプチド)の比率を測定して、脳内におけるAβの蓄積状態の把握を補助する検査試薬。

 ADに対する疾患修飾療法の開発は国内外で活発化しており、米国の米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は6月9日、エーザイとバイオジェンが共同開発した抗アミロイドβプロトフィブリル抗体lecanemabの正式承認について勧告。FDAは7月6日までに同薬の本承認について最終判断を行う見込みだ。日本では今年(2023年)1月16日にlecanemabの承認申請が行われている。

 同薬の適切な普及には、脳内のAβの蓄積状態を把握する技術が必要となるが、アミロイドPET検査や脳脊髄液検査といった従来の検査法は、侵襲性が高く、費用面でも課題が指摘されている。そのため、侵襲性が低い、簡便な検査法へのニーズが高まっている。こうした背景のもと、シスメックスは2016年2月にはエーザイと認知症領域に関する新たな診断薬創出に向けた非独占的包括契約を締結。脳内のAβの蓄積状態を簡便かつ迅速に把握できる検査法の開発を進めてきた。

(編集部)

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