FGFR阻害薬フチバチニブ、欧州で条件付き販売承認を取得
大鵬薬品
2023年07月06日 13:48
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大鵬薬品工業と大鵬オンコロジーヨーロッパは7月5日、「全身療法後に進行した線維芽細胞増殖因子受容体 2 (FGFR2) 融合または再構成を伴う局所進行または転移性の胆管がん」の適応で、FGFR阻害薬フチバチニブ単剤療法の条件付き販売承認を欧州委員会より取得したと発表した。欧州の条件付き販売承認は、重篤な疾患の治療におけるアンメットニーズを満たし、早期に使用できるメリットが追加データを待たずに使用するリスクを上回るとされる医薬品に付与される。
胆管がんは世界的に罹患率が増加しており、新しい治療選択肢が待たれていた。同薬は、FGFR1〜4を選択的に阻害する経口のチロシンキナーゼ阻害薬で、腫瘍細胞の増殖を抑制し細胞死を誘導する。
同薬は、今年(2023年)6月に日本で「がん化学療法後に増悪した FGFR2 融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がん」の適応で承認を取得。米国においても昨年9月には米食品医薬局(FDA)より「前治療歴を有する FGFR2 融合遺伝子またはその他の再構成を伴う切除不能な局所進行または転移性肝内胆管がん」の適応で承認を得ていた(関連記事:「FGFR阻害薬フチバチニブ、 前治療歴を有する進行肝内胆管がんで米承認」)
(栗原裕美)