認知症薬donanemab、第Ⅲ相試験で有望な成績
タウ蓄積が少・中等量のアルツハイマーで35%の進行遅延
2023年07月20日 14:24
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米・イーライリリーのJohn R. Sims氏らは、早期症候性アルツハイマー病(AD)患者1,736例を対象に抗アミロイドβ(Aβ)抗体donanemabの有効性と安全性を検討した第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 2の結果をJAMA(2023年7月17日オンライン版)に発表した。プラセボ群と比べdonanemab群では、主要評価項目とした76週時におけるintegrated Alzheimer Disease Rating Scale(iADRS)スコアのベースラインからの低下幅が有意に小さく、全体で22.3%、タウ蛋白質の蓄積が少量/中等量の患者で35.1%の進行遅延が認められた。donanemabをめぐっては、同社が同試験の結果に基づき今年(2023年)7月17日、米食品医薬品局(FDA)への承認申請を完了したと発表したばかり。