ALSに対するエダラボン経口懸濁薬の第Ⅲb相試験を中止
2023年08月01日 14:40
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田辺三菱製薬は8月1日、外部専門家で構成される独立データモニタリング委員会による中間解析結果に基づき、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象としたMT-1186(エダラボン経口懸濁薬)のグローバル第Ⅲb相試験MT-1186-A02の中止を決定したと発表した。同試験の延長試験であるグローバル第Ⅲb相試験MT-1186-A04も中止する。
同試験は、エダラボン点滴静注製剤の承認時に米国食品医薬品局(FDA)から要請を受けて実施した臨床試験。28日間サイクルで投与する現行の用法と、1日1回毎日投与の用法とを比較し、1日1回投与における有効性の優越性や安全性を確認することを目的としていた。
全被験者の半数が48週間投与を完了した時点で中間解析を行い、ALS機能評価尺度改訂版(ALSFRS-R)スコアで評価した有効性に関して、現行の用法に比べ1日1回毎日投与の用法が試験終了時に有意な結果を示す可能性が低いとの結論に至ったことから試験中止が推奨された。
同社によると、「今回の決定はエダラボン経口懸濁薬の安全性または有効性の懸念に基づくものではなく、同薬の承認および使用に影響を及ぼすものではない」としている。
エダラボンのALSの適応症の承認取得は、日本で点滴静注製剤が2015年6月に承認され、現在現在11カ国に承認が広がっている。経口懸濁薬については2022年5月に米国で承認後、同年12月には日本で承認されている(日本製品名ラジカット内用懸濁液2.1%)。