予防可能ながんの経済的負担は1兆円超
適切ながん対策で軽減を
2023年08月02日 18:07
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がんは日本人の死因第1位を占めるが、生活習慣や環境要因に起因する場合、適切な対策で予防できる可能性がある。昨年(2022年)、日本における予防可能な危険因子に関連するがんの疾病負担に関する知見が報告され、主要な生活習慣および環境要因の人口寄与割合(PAF)が示されるなど、疾病負担に関するエビデンスが蓄積されつつある(Glob Health Med 2022; 4: 26-36)。しかし、がんの社会経済的負担を評価した研究は乏しい。国立がん研究センターがん対策研究所予防研究部の井上真奈美氏らは、日本におけるがんによる総経済的負担は年間約2兆8,597億円に上り、このうち予防可能な危険因子に起因するがんの経済的負担は約1兆240億円との推計結果をGlob Health Med(2023年5月4日オンライン版)に報告した。