潰瘍性大腸炎、ステロイド回避の新戦略
Advanced Therapyのフローチャートを提示
2023年12月19日 05:00
185名の医師が参考になったと回答
潰瘍性大腸炎は粘血便、下痢、腹痛などを主徴とし、寛解と再燃を繰り返す難治性疾患であり、日本での患者は20万人以上と推定される。治療としてステロイドを基本とした寛解導入および維持療法が行われるが副作用の懸念があり、治療抵抗例に対する治療選択肢も確立されていない。関西医科大学内科学第三講座主任教授の長沼誠氏らは、入院を要する急性重症潰瘍性大腸炎患者の治療における第一選択としての生物学的製剤などを用いた先端治療(advanced therapy)の有効性を検討する多施設共同観察コホート研究を実施。先端治療の有効性はステロイドと同等だったことを報告するとともに、今回の結果に基づく新たな治療戦略のフローチャートをJ Gastoenterol(2023; 58: 1198-1210)に発表した。