腸内細菌叢が育児ストレスに関連
2024年03月11日 05:10
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© 京都大学プレスリリースより
育児ストレスは精神疾患および児童虐待の危険因子であり、母親の精神疾患は児のメンタルヘルスや認知発達に悪影響を及ぼすといわれる。新型コロナウイルス感染症の流行以降、日本では母親の28.7%が産後うつを発症しているとの報告があり、危険因子と回復力(レジリエンス)を強化する因子の特定が求められている。腸内細菌叢は身体疾患に加え精神疾患にも関与することが報告されているが、産後女性における腸内細菌叢と身体的および精神的健康との関連についての包括的な研究は少ない。京都大学大学院教育学研究科の松永倫子氏、教授の明和政子氏らは大阪大学、株式会社サイキンソーなどと共同で2件の研究を実施。産後女性の育児ストレスおよびレジリエンスに腸内細菌叢が関連するとの結果をCommun Biol(2024; 7: 235)に報告した。