デュルバルマブ、第Ⅲ相試験で限局型小細胞肺がん患者の全生存期間・無増悪生存期間を有意に改善
アストラゼネカ
2024年04月17日 18:02
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アストラゼネカは4月16日、同時化学放射線療法(cCRT)後に進行しなかった限局型小細胞肺がん(LS-SCLC)患者を対象にしたデュルバルマブの第Ⅲ相臨床試験ADRIATICにおいて、プラセボ群に比べデュルバルマブ群では主要評価項目である全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)のいずれも有意かつ臨床的に意義のある改善を示したと発表した(関連記事「デュルバルマブ+tremelimumab+化学療法が進行NSCLCで米承認 」)。
またデュルバルマブの安全性プロファイルにおいて、新たな安全性シグナルは確認されなかった。
これらのデータは今後の医学会で発表され、世界の規制当局と共有される予定だという。
小細胞肺がん(SCLC)は肺がんの中でも極めて悪性度が高く、LS-SCLC患者では化学療法および放射線療法が奏効するものの再発し、急速に進行することが多い。LS-SCLCの予後は特に不良で、診断後の5年生存率は15~30%に過ぎない(Pulm Ther 2023: 9; 435-450)。